ビジネスにおける一過性と一貫性の違いとは?
働き方改革が広がり、多くの企業は生産性の向上に取り組んでいます。
働き方改革の初期の頃は、「残業を無くすが、仕事量は減らすな」という、謎かけ問題のような難題に、右往左往していたと思います。
それでもビジネスパーソンたちは少しずつ、対処してきました。
仕事に優先順位を付けて整理したり、デジタル化したり、管理を工夫したり、外注化したりなど、個人的に努力すればできることや、予算があればできることなど、それぞれが打てる手立ては取り組んできたのではないかと思います。
しかし世の中の変化は速く、次々と外から上からと、新しい仕事が持ち込まれてきます。
一方、部下の成長は遅々としていて、仕事を回してもかえって手数がかかってしまったり、また、その部下が辞めてしまったり、更には人手不足も相まって、むしろ仕事を抱え込んでいるビジネスパーソンも未だ多いのではないでしょうか。
つまり働き方改革は進んではいるが、謎かけ問題は、現在も進行中、といえるかもしれません。
個人でやれることをやり終えた次は?
この状態で止まっていては、仕事ができる人に仕事が集中してしまい、良くない状態になります。
とはいえ、個人でこれ以上、どうしろというの?という怒りが募った時、ぜひ「社内の仕組み」を見直してみることをお勧めします。
生産性の低い仕事とは
生産性について議論するとき、いくつもの切り口がありますが、今回は、時間と構造という観点から、「一過性」について、お話ししたいと思います。
一過性の仕事、とは、その場限りの仕事で終わる、という仕事です。
つまり、一つ仕事をこなせば、それでその仕事は終わりますが、次につながりません。
レバレッジ(※)が効かないので、効果性が低いのです。
(もちろん、一過性の仕事を積み上げていくビジネスや、一過性の流行を作り続けることで、普遍的な収入をつくり出しているビジネスもあるため、一過性の仕事が一概に悪いとは言えません。ご了承ください)
※テコの原理。同じ力を加えても、予め効果が増大する仕組みを用意しているかしていないかで、結果に大きな差が出る
一過性より一貫性
できれば、一つの仕事を行えば、それが二つ、三つの仕事の処理や効果につながったり、理想的には、一つの仕事によって次からは最後まで自動化される、そんな仕組みができれば、生産性の向上につながります。

このような仕組みを、「一貫性がある仕組み」と言います。
ですから、一過性の仕事がありましたら、その仕事を駆逐できないか、または仕組みにすることで、作業量を減らせないかを検討してください。
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